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外反母趾3日目

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どうも、ハヤトです。
 
外反母趾プログラム3日目です。
 
 
前回のまとめ
外反母趾の原因は
足裏の筋肉が硬直して、親指を引っ張って曲げているから。

それをよくするには、優しい刺激で正しく筋肉をゆるめること。

さらに大きな視点で見ると、
足の筋肉を硬直させているのは、屈筋ライン全体の硬直。

足の筋肉をゆるめるには、全体をゆるめることが大切。

 
 
というのが、前回までのまとめ。
 
 
そして、
屈筋ライン全体をゆるめていくと、
失われていた『屈筋ライン本来の機能』を取り戻す事ができるよ。
 
というのが、今回の内容です。
 
 
 
では、さっそく本題に入ります。
 
 
 
突然ですが、
その場で、いい姿勢をしてください。
 
立っていても、座っていても構いません。
 
自分なりの良い姿勢をしてみてください。
 
 
 
 
できましたか?
 
 
そして、
その姿勢をなるべく崩さないように
自分の腰の筋肉を触ってみてください。
 
だいだいこのあたりを触るといいと思います。
 
 
 
どうでしょうか?
 
おそらく、腰の筋肉が硬くなっていたと思います。
 
 
 
これが何を意味するのかというと、
 
あなたは、
身体を背中側の筋肉(伸筋)で引っ張って支えている
 
ということです。
 
 
「え?それって普通じゃないの?」
と思われるかもしれません。
 
 
 
確かに今までは、
「背中側の筋肉で姿勢を支える」
という考え方が常識でした。
 
背筋を伸ばしなさい
胸を張りなさい
顎を引きなさい
 
これら全ては、背中側の筋肉(伸筋)に力をいれてするものですよね。
 
 
そのように背中の筋肉で体を支えると、
当然、背中の筋肉は収縮し続けることになります。
 
それが続くと当然、
背中の筋肉は疲労し、やがて硬直します。
 
そして、様々な痛みや不調につながります。
 
 
このように、
背中側の伸筋で体を支えることは、
痛みや不調につながっているのに、
今までそれが正しい事だとされていたのです。
 
不思議ですよね。
 
 
でも、
伸筋で体を支えるのが間違いだとしたら
どう体を支えればいいのでしょうか?
 
 
 
それに対する答えは、
 
体はお腹側の筋肉(屈筋)で支えている
 
です。
 
 
 
このように、おなか側の屈筋でつっかえ棒のような形で、体を前から押し上げて支えているのです。
 
 
「え?筋肉に『押し上げる』なんて機能あるの?」
 
と思うかも知れませんが、あります。
 
 
 
ここでちょっとペットボトルを想像してください。
 
 
ペットボトルは
薄いプラスチックで出来てるので、
横から押したら簡単に潰れますよね。
 
でも、上から押しても全然潰れないんです。
 
なぜなら、
ペットボトルのような円筒の形は、
構造として上からの荷重に強いからです。
 
 
丸い筒は、上からの重さに強い。
 
そして、筋肉の構造も、ペットボトルのような丸い筒になっています。
 
 
この筒の構造力を使って、
屈筋が身体を前から支えているのです。
 
 
この体を前から押し上げる機能こそが、
 
『屈筋ライン本来の機能』
 
なのです。
 
 
 
背中側の伸筋で引っ張ってるのではなく
お腹側の屈筋で押し上げている。
 
 
急にそんなこそ言われても、
なかなか実感が湧かないですよね。
 
 
なので、ちょっとした実験をしている動画を撮ってみました。
 
2分くらいの動画なので、見てみてください。
 
 
 
みましたか?
 
見る時間がない人に、簡単に解説します。
 
動画では、2人組でちょっとしたワークをしています。
 
まず、この姿勢の人の手を、僕が下に押します。
 
 
すると、当然ですが、
支えきれずに体勢が崩れます。
 
 
ここで僕が、
筋肉の構造を整えて、力を発揮しやすいようになる施術をささっとやります。
 
すると、さっきより強く押しても、
ビクともしなくなっているのです。
 
 
 
 
これが、
身体を後ろから引っ張って支えるのか、
前から押し上げて支えるのか、
の違いなのです。
 
 
最初の時は、体を後ろから引っ張って支えています。
 
後ろから引っ張っていると、
筋力だけに頼ることになるので、より強い力には負けてしまいます。
 
しかも、背中側の筋肉は基本的に弱いです。
 
 
逆に、2回目の時は、
 
ちょっとした施術で
屈筋をゆるめて、構造を整えることで、
前から構造力で支える姿勢に切り替えました。
 
ペットボトルでもそうだったように、
薄くて弱いプラスチックでも、構造が整っていれば強い力を発揮します。
 
構造の力というのは、そういうものなのです。
 
だから、筋肉の構造を整えて、
体を前から支える機能を取り戻せば、
強く押してもへっちゃらな状態になるのです。
 
 
 
この実験からもわかるように、
身体は、背中側の伸筋を使って引っ張って支えるのではなく、
おなか側の屈筋を使うのが本来の状態なのです。
 
 
なぜ「本来」言っているのかというと、
 
ほとんどの人の屈筋は硬直して、体を支える機能を失っているからです。
 
 
屈筋が硬直すると、筒構造が崩れてしまいます。
 
その状態をわかりやすくするとこんな感じ。
 
 
 
 
潰れたベットボトルには、上からの荷重を支える力はありません。
 
同じように、硬直した筋肉では、体を支えることはできません。
 
 
本来、屈筋が支えるはずなのに、
硬直して構造が崩れてしまった事で、
体を前から支える事ができない。
 
むしろ、
硬直して縮んでしまうので、
体を前に引っ張ってしまいます。
 
 
それを、背中側の伸筋が頑張って引っ張り返して支えるしかなくなっている。
 
つまり、
前と後ろで引っ張り合いが起きているのです。
 
この引っ張り合いが、
多くの痛みや不調の原因になっています。
 
 
 
例えば、
顎や首の前の屈筋が硬直すると、
首が前に出て、ねこ背、ストレートネックになります。
 
すると、首の後ろの筋肉がそれを支えるために酷使されて硬くなり、痛みが出ます。
 
 
胸の筋肉が硬くなると、
肩が前に引っ張られて巻き肩になる。
すると、肩がこる。
 
大腰筋などのお腹の屈筋が硬直すると、
体がくの字に曲がる。
 
それを腰を反って、バランスを取るようになる。
反り腰、腰痛になる。
 
太ももや、ふくらはぎの裏側の屈筋が硬直すると、膝が痛くなる。
 
そして、足裏の屈筋が硬直すると、
外反母趾や扁平足になる。
 
 
 
このように、
屈筋が硬直して、前に引っ張る。
それを伸筋が引っ張り返す。
という形で、痛みは起こっています。
 
 
ここで、
肩が痛い、腰が痛い、と言って
伸筋をどうこうしても意味がないのは、
ここまで読んだあなたならお分かりですよね。
 
これらの根本の原因は、屈筋が硬直していることです。
 
 
屈筋が硬直して、伸筋が引っ張り返す、という引っ張り合いが起きているのなら、
 
まず、屈筋から緩めてあげる事が重要ですよね。
 
 
屈筋を緩めて、構造を整えてあげれば、
体を前から支える本来の機能が取り戻されます。
 
そうすれば、伸筋はサポートするだけでよくなって、無理に頑張る必要がなくなります。
 
だから、
疲弊して硬くなる事も無くなるし、
その結果痛みが出ることもなくなります。
 
 
さらに、
屈筋をゆるめて、構造を整えると、
自然と姿勢も整います。
 
 
よく、
「いい姿勢をすると、疲れる」
「意識していないと、すぐに元の悪い姿勢に戻ってしまう」
という相談を受けますが、
 
屈筋が硬直している状態では、
これはある意味当然なわけです。
 
 
硬直した屈筋は体を前に引っ張るので、姿勢は悪くなります。
 
 
それを後ろに引っ張り返すことで、
いい姿勢を作ろうとしていたら、
 
当然、疲れます。
 
そして、意識していない時は、
前に引っ張られた悪い姿勢に戻ってしまいます。
 
 
屈筋をゆるめて構造力を取り戻せば、
体が前に引っ張られる事がなくなるし、
それどころか、前から屈筋が支えてくれるようになります。
 
 
そうなれば、
意識する、しないに関わらず、
自然と姿勢は良くなっていくのです。
 
 
本当のいい姿勢とは、
そういうものなのです。
 
 
「いい姿勢で疲れるのは筋力が足りないせいだ!」
 
とか、
 
「頑張っていい姿勢を続けていれば、いつか定着するはずだ!」
 
とか、
そういうものではなく、
 
 
きちんと
筋肉をゆるめて、構造を整えれば、
楽に、自然にしているだけで、姿勢は整うのです。
 
 
姿勢がよければ、
筋肉が硬直して、痛くなることも無くなっていきます。
 
つまり、
外反母趾も、肩こりも、腰痛も、自然と良くなっていくのです。
 
 
これが、あなたに目指して欲しい状態です。
 
 
 
いつのまにか姿勢を整える話になっていますが、
本質はそこにあるのです。
 
 
 
外反母趾だから、足をどうこうする。
のではなく、全体を見る。
 
 
 
外反母趾で、親指が曲がっている。
 
親指を曲げているのは、足の筋肉の硬直である。
 
だから、足の筋肉を緩めましょう。
 
 
ってだけでも悪くはないんですが、
それだけでなく、
 
足の筋肉と繋がっている全身の筋肉も一緒にゆるめてあげること。
 
そうすることで、足の筋肉も本当の意味でゆるむことが出来ます。
 
 
同時に、
姿勢が整い、体の使い方が変わっていきます。
 
立ち方が変わり、座り方が変わり、歩き方が変わります。
 
そうやってバランスの整った体は、
筋肉が硬直しにくくなります。
 
 
つまり、外反母趾が再発しない体になることができるのです。
 
 
 
これが
今日まで3回にわたって解説してきた
外反母趾の根本的な改善方法の全貌です。
 
 
ややこしい話を沢山した気がしますが
まとめちゃうと簡単な話ですよね。
 
 
でも、
筋肉のゆるめ方についてや、
本当の正しい姿勢について、
知らない情報も多かったんじゃないでしょうか?
 
 
でも、だからこそ、
改善への期待も膨らんでいるところだと思います。
 
 
難しい理屈の話はしましたが
結局あなたがすることは1つです。
 
『筋肉をゆるめる』
 
だけです。
 
 
つまり、セルフケアですね。
 
すでにご紹介してある足のセルフケアは、やってみましたか?続けてやっていますか?
 
 
「やってるよ!」というあなた。
 
素晴らしいです。
 
 
「ギクッ」となったあなた。
 
大丈夫です。
今日、今からやってみましょう。
 
 
そろそろ屈筋ライン全体をゆるめるセルフケアもお伝えしていこうと思っています。
 
 
足をゆるめながら、全体をゆるめる。
そのためにも、まずは、足のセルフケアをやってみましょう。
 
 
明日はちょっと一休みということで、
 
今までのややこしい理論を、
簡単に解説した動画をお配りしようと思っています。
 
文章と画像で伝えるよりも、簡単で理解しやすいと思いますので、
 
今までの記事が、
面倒でしっかり読めていなかった方は、チャンスです。
 
明日の動画で、追いついてきてください。
 
 
ちゃんと読んでくれた方も、
復習もかねてみてみると、より理解が深まると思います。
 
 
それが終わったら5日目に、
屈筋ライン全体にアプローチする新しいセルフケアをご紹介します。
 
楽しみにしていてくださいね!
 
 
ではまた!

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